蒲郡市が25年度当初予算案発表/「ウェルビーイング」キーワードに施策重点
2025/02/19
予算の編成方針を発表する鈴木市長(蒲郡市役所で)
蒲郡市は18日、一般会計の総額が494億5800万円となる2025年度の予算案を発表した。前年度当初に比べて約68億円上回り、4年連続の過去最大となった。鈴木寿明市長は当初予算を「ウェルビーイングなまち創造予算」と名付けた。心身の健康を意味する「ウェルビーイング」をキーワードに、市民の健康づくりや子育て支援などに重点を置く編成とした。予算案は26日開会予定の市議会3月定例会に提案される。
新規事業では、子育て世代を中心とする定住促進などを目的に、市内のテーマパーク「ラグナシア」で市民開放日を年4回開催。全市民が無料で遊べる日にする。予算6050万円を計上し、財源には好調な「ふるさと納税」の寄付金を充てる。
開発計画が進む東港地区では、竹島ふ頭の空間整備の実施設計などに5160万円を盛り込んだ。さらに、同ふ頭発着の旅客船の事業化を目指して、社会実験を展開する。旅客船事業者を4月ごろ募集し、6月ごろから社会実験を始める計画だ。予算220万円を計上した。
また、鈴木市長が意欲を示す「道の駅」の整備に向けて、可能性を探るため調査を始める。新年度から候補地や基本戦略などを検討する予定で、事業費は1100万円。
ほかに新規事業は、浜町のテニスコートの改修工事、生命(いのち)の海科学館の展示刷新に向けた計画づくり、国の天然記念物「清田の大クス」の虫害対策など。
西浦、塩津両地区の学校複合施設は、それぞれ来年9月、再来年1月の供用開始を目指して引き続き建設工事を進める。
鈴木市長は「市民の命を守ることを最重要課題とし、市民憲章を原点に市政に取り組む」と抱負を述べた。
会 計 予算額 伸び率
一般会計 494億5800万円 16・1%
特別会計 116億7400万円 △1・1%
企業会計 2102億4790万円 10・2%
合 計 2713億7990万円 10・7%
蒲郡市は18日、大原義文副市長(67)の任期満了に伴い、新たに贄年宏上下水道部長(59)を選任する人事案を発表した。任期は4月1日から4年間。26日開会予定の市議会3月定例会に提案する。
贄氏は1988年に入庁。財務課長や総務部次長(財務担当)、産業環境部長などを歴任し、2021年から現職。