メディア、生活、つれづれと 

第2回 「KENちゃん」をしのぶ

2026/06/08

今年春まで出演した名古屋のラジオ局・HeartFMが伝えた訃報(公式Xより)

 名古屋を中心に活躍されたタレントさんが天国へ旅立たれた…そんな知らせが、私のスマホに入ってきては、思い出に浸ることがあります。先日は、朝からLINEの通知、そして「サイ・リィさんの携帯ですか」と、20年間くらいご無沙汰な方から連絡がはいるほど、たくさんの人に愛された方の知らせが届きました。「KENちゃん」の訃報です。

 KENちゃんは1980年代後半から名古屋のテレビ番組に出演。以降ラジオにも進出して人気を博しました。現代には多様な性について、英語の頭文字をあわせた性的少数者の総称「LGBTQ+」という言葉がありますが、当時は「男の子が好きな男の子」と自身を表現。栄三丁目でバーも開かれていました。

 思い出した逸話。レギュラー出演するラジオ番組で、毎回ブースの外から見ていた番組プロデューサー(P)。他の出演者の話には反応するのに「私の話には全然興味なくて、あっちの方向ばかり見てるから、いいかげん頭にきて!」。ひらめいたのが「リスナーの一人なんだから、そのPをこっち向かせて笑わせればいい」という目標。身ぶり手ぶり交えて全力トークの日々。しばらくするとPが笑ってくれるようになったと喜んでいらっしゃいました。

 最後まで周囲を楽しませたエンターテイナー。ご冥福をお祈り申し上げます。

【筆者略歴】

 ■サイ・リィ=エッセイスト。裏方としてメディア業界に四半世紀以上在籍。プライベートは「事実は小説より奇なり」で、不思議なこと、想像を超えることが起きて奮闘中。豊橋市に数年住んだ経験あり。

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