原因特定されないまま調査終了/蒲郡・竹谷町大久古
2026/08/28

花を手向ける(左から)鈴木市長、尚美さん、泰代さん=蒲郡市竹谷町で
蒲郡市竹谷町大久古で家族5人が死傷した土砂災害から2年となった27日、遺族と鈴木寿明市長が現地で献花を行った。原因が特定されないまま県の調査は終了しており、遺族はもどかしさを募らせている。
訪れたのは、死亡した鋤柄定夫さん(当時78)の長女、尚美さん(49)と三女の北上泰代さん(44)。
2人は鈴木市長とともに花束を手向け、手を合わせた。土石流に押し流された一家の自宅跡は地ならしされ、治山工事が進む。
土砂崩れは一昨年8月27日夜に発生。ふもとの住宅で就寝中だった一家5人が生き埋めとなり、このうち定夫さん、妻の眞知子さん(同70)、長男の求さん(同32)が死亡した。奇跡的に助かった尚美さんは、接客業の傍ら、両親が残したミカン畑を守っている。
県の調査では、崩れやすい地質の斜面を大量の水が流れ、土石流となって崩落した―と結論づけられている。ただ「大量の水」の原因は突き止められていない。
取材に応じた尚美さんは「ただ時間が過ぎただけの2年。前に進めていない」と肩を落とした。
調査について「まだ終える段階ではない。次のステップに進んでほしい」「原因が分からなければ再発を防げない。ほかの人が同じ目に遭わないようにしなければ」と力を込めた。
鈴木市長は「市としてあらゆる知見を集め、遺族の願いに応えたい」とし、原因究明に向けて検討を続ける方針を示した。