㊳「伊良湖岬灯台の今昔」/白色から白亜に変わり周囲も整備
2026/09/22

1935年頃の古山の岩礁に立つ伊良湖岬灯台(山田幸宏さん提供)
「豊橋南方十里電車バスの便あり。半嶋(はんとう)最南端の一角に立てる白色の燈臺(とうだい)は巍然(ぎぜん)として中空に聳(そび)え、世界の船舶に其(そ)の針路を示して居る」
伊良湖岬灯台は高さ約15メートル。1935(昭和10)年頃に発行された上の観光絵はがきに、写真とともに紹介されている。潮の流れが速くて暗礁も続く伊良湖水道を通航する船舶の安全を守るため、古山(標高91メートル)の波打ち際の岩礁の上に建設され、29(昭和4)年に初点灯した。神島灯台とともに、重要な航路標識として機能してきた。当初はアセチレンガスを使用していたが、60(昭和35)年に電化された。
下の写真では、白亜の伊良湖岬灯台の横に石畳の遊歩道が整備されている。恋路ヶ浜駐車場から伊良湖港側の道の駅「伊良湖クリスタルポルト」まで歩いて行けるようになっており、この整備によって灯台も荒波による侵食から守られるようになった。
沖合には、伊良湖水道を横切るように三重県鳥羽港から伊良湖港に向かって航行する伊勢湾フェリーの姿も見える。伊良湖水道航路には、1日あたり約100隻の大型商船・タンカー・コンテナ船などが行き交う。
なお、2003(平成15)年には、古山の中腹に伊勢湾海上交通センターが設置され、伊良湖岬灯台とともに伊良湖水道を航行する船舶の安全を守り続けている。