【乳がん検診・治療が受けられる医療機関】新城市民病院
2014/10/28
井出佳美先生(前列)が加わり医師3人体制
新城市民病院は、東三河北部の基幹病院として、新城、奥三河の医療を支えている。院内の設備体制も早くに整えられ、東三河ではいち早く院内のデジタル化を行い、医療サービスの充実を進めてきた。
健診センターでは、平成8年から、人間ドックをはじめとする各種検診を行い、地域の人たちの予防医療に力を注いでいる。女性ドックのなかに乳がん検診が設けられ、年に一度の検診を呼びかけている。
乳腺専門外来は、平成18年に開設し、乳腺疾患の確実な診断と治療をめざし、専門医による診療を行っている。現在外来には、月平均40人程度が訪れている。
乳腺専門外来は、毎月3回、水曜日の午前中に開設し、浜松医科大学の乳腺外科医、小倉廣之医師、井出佳美医師、細川優子医師が診療にあたっている。
小倉医師は、日本乳癌(がん)学会認定の乳腺専門医。井出医師、細川医師と連携を取りながら、この地域の乳腺診療をリードする。乳がんは早く見つければそれだけ治療も軽くすむ病気であることを伝えながら、定期的な検診を勧め、乳がんの早期発見に力を注ぐ。
日本乳癌(がん)学会認定医の井出医師は「検査後も安心していただけるように、わかりやすい説明を心がけている」と話す。女性医師2人が乳腺専門外来の診療にあたることで、これまで以上に乳がん検診への関心が高まっている。
手術においては、全摘手術は同院で、温存手術の場合は、浜松医大、もしくは他院を紹介する。
浜松医大で手術を行った場合は、同院で、同医大と連携した術後治療を行う。通院で抗がん剤など化学療法を行う外科化学療法室には、全国でも数少ないがん専門薬剤師が対応する。
同医大では、乳房再建のニーズにも応え、乳がん手術時に行う一期再建、術後しばらくしてから行う二期再建も行っており、希望する患者が年々増えている。
同医大との連携体制により、同院でも最新の技術を駆使した手術・治療が受けられ、信頼と安心を強めている。
乳がん検診の基本であるマンモグラフィと乳腺エコーは、いずれも女性技師によって行われる。
マンモグラフィは、認定資格を持つ診療放射線技師の藤城めぐみさんが担当。
本年度からフィルムレスになったことで早く結果が出るようになり、画像の即時利用が可能になった。
院内では、綿引洋一院長をはじめとする4人の医師がマンモグラフィ検診精度管理中央委員会の読影A認定を持っている。
乳腺エコーは超音波検査士の資格を持つ臨床検査技師の夏目薫さんが担当。よい検査ができるようにと、検診中の受診者への配慮も細やかだ。二次検査の際の乳腺エコーには、硬さや形状がわかるエラストグラフィを活用。撮影速度と精密さを誇る64列システムのCTと、乳腺MRIによって、精度の高い検診を可能にしている。
同院は、他業種による予防・医療・福祉との連携を図り、安心して受診できる医療体制を整え、地域の人たちの期待に応えている。
せっかく検診を受けたのに、要精検となったばかりに不安を感じ、なかなか精密検査を受けない人がたくさんいます。
たとえば、1000人が検診を受けて要精検となる人が100人いたとしても、実際に乳がんと診断される人は、そのうちの3人。全体の数%にすぎません。要精検=乳がんと心配するのも良くないし、乳がんを早く見つけているにもかかわらず放っておくのも検診の意味がありません。
要精検となった場合は怖がらずに早く乳腺外来を受診しましょう。
新城市北畑32―1
電話=0536(22)2171
http://www.hospital.shinshiro.aichi.jp/
*乳腺外来
専門外来・月3回・水曜(予約のみ)
一般外来でも随時