木材の積み込み梱包ロボ

荷崩れ防止や作業効率を向上/宮川工機と豊橋技科大が共同開発

2018/12/23

プレカット材の自動積み込みロボット

 住宅用建材のプレカット機械を製造する国内トップメーカーの「宮川工機」(豊橋市、宮川嘉隆社長)と豊橋技術科学大学は共同で、荷崩れを起こさないよう木材を積み込み梱包(こんぽう)するロボットを開発した。現場で施工する順序も考慮して木材を積み上げることができ、作業の効率化や人手不足を解消する効果も期待される。

 ロボットは、工場内で切断された木材に刻印されたバーコードをカメラで読み取り、あらかじめCADデータから取り込んだ木材の形状や大きさ、施工の順序を識別する。作業効率を高めるために施工順に木材を積み上げるが、輸送中に荷崩れが起きないよう、形状や大きさの異なる木材が、はみ出したり傾いたりしないようにバランスよく梱包する。仮置き場を設けて木材をいったん置くことで、積み上げの順序を調整して積み上げ段数が最小になるよう調整。荷崩れ防止用のパッキン材を自動で挿入することもできる。

 関係者によると、国内では、新築される住宅の約6割が木造とされる。うち約8割がプレカット材と呼ばれる工場で加工された木材を現場で組み立てる。輸送する木材を、施工順を考慮しながらバランスよく梱包するのは、熟練作業者の経験と勘に頼らなければならなかった。重量もある木材を積み上げるのも手作業で行われており、自動積み込みロボットは、熟練作業者の不足を補うことができる。

 宮川工機は、昨年4月から、豊橋技科大機械工学系の阪口龍彦准教授らの研究グループと、ロボットの開発を進めてきた。大学が自動積み込みアルゴリズムを開発し、宮川工機がロボットへの実装を担当した。

 ロボットの価格は約2300万円。すでに1号機を出荷しており、来年3月までに5台の出荷を予定している。

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