体調チェックや健康相談

豊橋市の看護師、コミュニティナースとして活躍

2022/12/07

マルシェでくず餅やほうじ茶を振る舞う佐藤さん㊨(ドラッグストア「カルナ」小坂井店で)

 高齢者に健康の話と体調チェック、買い物客に健康相談―。豊橋市新栄町の看護師佐藤英代さん(52)は、地域看護を進めるコミュニティナースとして活動している。住み慣れたところで近所の人たちが幸せで健康に暮らせるための「お手伝い」を目指しており、地元の人たちから「頼れる街の看護師さん」として親しまれている。コミュニティナースってご存じですか―。

佐藤さん(右端)の「ちょっと健康に良い話」を熱心に聞く高齢者たち(新井集会場で)

地元の人たちに親しまれる存在

 ■笑って元気で
 「『まごわやさしい』を考えたい」―。食と健康を大切にする佐藤さんは8月末、田原市の新井集会場で開かれたシルバーサロンで「ちょっと健康に良い話」をテーマで話を進めた。

 「ま」は「豆」、「ご」は「ごま」、「わ」は「ワカメ」、「や」は「野菜」、「さ」は「魚」、「し」は「シイタケ」、「い」は「イモ類」と説明した。参加した80代を中心とした高齢者十数人に向け、「健康に良い物を取りながらいつまでも笑って元気で」と結んだ。

 9月初め、同様のサロンで、市内の一色集会場に集まった同じ世代の人たちを血圧測定した。その一人、大羽正子さん(86)は血液検査の結果も見せてアドバイスを受けた。「何でも相談にのってくれる。ありがたい」と感謝する。主宰する柴田ひろ子さん(73)は「サロンでなくてはならない人」と信頼を寄せる。

 「リンゴ味のくず餅はいかが」―。9月末、豊川市のドラッグストア「カルナ」小坂井店のマルシェでミニ屋台を出し、ほうじ茶と一緒に買い物客に振る舞った。近くに住む常連の主婦(72)は「おいしいものを食べて、気楽に心配事を聞いてもらえる友達みたい」と話す。

 ■概念を超える
 病室の一室で天井を眺めながら亡くなる患者の姿をみて悲しくなり、「幸せな人生とは何か」と考えるようになり、20年間勤めた病院を2016年に退職。熊本地震で災害ボランティアも経験した。

 その後、コミュニティナースがテレビで取り上げられ、病院や施設などで看護する従来のナースの概念を超え、衝撃を受けた。その「生みの親」である矢田明子さんが代表を務める島根県雲南市の「コミュニティナースカンパニー」で研修を受け、今は訪問看護の合間を縫って毎週一回程度、コミュニティナースとして行動している。

 サロンやマルシェのほか、遊休不動産を活用して地域の活性化を目指す「リノベーションまちづくり」活動、高齢者の居場所やつなぐ屋台プロジェクトにも携わっている。

 コミュニティナースは東三河で現在、二人いるという。その一人、佐藤さんは「地域の人たちと関係を築き、自らもワクワクと楽しみながらサポートしていきたい」と意欲を燃やしている。

【キーワード】コミュニティナース

 病院や訪問看護などの医療に従事する看護師と異なり、地域の人たちが安心して暮らせるためにサポートする看護師や地域を元気にする人たちが呼ばれている。島根県雲南市の「コミュニティナースカンパニー」の矢田明子代表が設立前の2011年ごろ、提唱した。現在、全国に600人以上、愛知県で約20人が活動している。

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