越での森田グループそろばん教育/伝統教育に対する再評価 多文化共生の懸け橋に
2026/07/15

ベトナムの子どもたちと森田社長 (右端)=森田グループ提供
教育事業を展開する「森田グループ」(豊橋市八町通2)がベトナムで取り組むそろばん教育が、文部科学省の応援プロジェクト「EDU―Port(エデュポート)ニッポン」に採択された。日本の伝統教育に対する再評価を、同社は事業拡大と多文化共生につなげたいとしている。
「EDU―Portニッポン」は、日本型教育を海外展開する民間の取り組みを後押しする文科省のプロジェクト。選定されると、展開先の関係機関との調整や仲介支援などを受けられる。
同社はそろばんや文字の書き方、アートを指導する教室を、愛知県と静岡県の約100カ所で運営している。2022年にはベトナムの首都ハノイに進出し、日本式そろばんを私立小学校5校の課外授業で実施。計算力だけでなくひらめきや直観が養われ、しつけも身につくとして高い評価を得てきた。
応援プロジェクトの審査結果は今月13日に公表された。全国の企業・団体の申請の中から、同社を含む28件が採択された。
選定を契機に同社は、そろばん授業の実施校をハノイ以外にも広げ2年後までに100校以上に増やす方針。名門のベトナム国家大学ハノイ校教育大学と連携し、現地でそろばん指導者を持続的に育成する仕組みづくりも目指す。
豊橋市内の小学校とハノイの提携校とのオンラインによる国際交流を推進するほか、日本にいる外国ルーツの子どもへの指導にベトナムで培ったノウハウを生かすなど、国内の教育の質向上にも貢献したいとしている。
森田泰斗社長(60)は「日本人が江戸時代から300年以上続けてきた読み書きそろばんの教育が、今の最先端の時代でも決して時代遅れでなく効果的だったと再認識した」と述べた。その上でベトナムを足掛かりに、シンガポールやマレーシアといった他の東南アジアの国々にも普及を図っていく考えを示した。