アカウミガメの上陸・産卵過去最低

流木被害も影響した可能性/豊橋市が表浜海岸の調査結果を公表

2024/03/30

表浜海岸に産み落とされたアカウミガメの卵(豊橋市提供)

 太平洋に面した豊橋市南部の表浜海岸で、昨年はアカウミガメの上陸回数と産卵巣数が、ともに過去最低だったことが市の調査で分かった。全国的な傾向に加え、流木被害が影響した可能性もある。

 市が29日に公表した上陸・産卵状況の調査結果によると、昨年5月上旬から9月下旬にかけて母ガメが上陸した回数は6回、砂浜に掘った穴に卵を産み落とした産卵巣数は2カ所だった。上陸回数は過去最低を記録した2021年の16回、産卵巣数は1997年の7カ所を、ともに下回った。

 調査では、全国有数のアカウミガメの産卵地として知られる東細谷町から城下町までの13・5キロの海岸を、市から委嘱された実態調査員12人が手分けして毎日巡視した。

 市が専門家に確認したところ、アカウミガメの上陸回数と産卵巣数が減ったのは、豊橋に限らず全国の太平洋側の海岸で共通してみられる現象だという。海流や海水温の変化が影響し「浜に寄りにくい海になっている」(市の担当者)可能性がある。

 さらに昨年は6月に台風2号に伴う大雨が降り、大量の流木が同海岸に漂着した。

 被害があった時期はちょうどアカウミガメの上陸・産卵シーズンにあたり、市の担当者は「影響が少なからずあった」とみている。

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表浜海岸に産み落とされたアカウミガメの卵(豊橋市提供)

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