廃棄物の分別やリサイクルの流れ見学

アンゴラ・モザンビークの行政官ら/蒲郡

2025/02/18

瓶やペットボトルの処理施設を見学する参加者ら(蒲郡市クリーンセンターで)

 ごみ処理の近代化が課題になっているアフリカから行政官らが来日し、日本の各施設を視察している。17日は蒲郡市の清掃工場で廃棄物の分別やリサイクルの流れを見学した。

 来日したのは、アンゴラとモザンビーク各国の中央政府や地方自治体で廃棄物管理を担当する公務員ら10人。JICA(国際協力機構)の招きで今月末にかけて県内を中心に関連施設を巡り、廃棄物管理への理解を深める。

 JICAなどによると、アフリカの都市部では経済成長が進む一方で、ごみの増加が深刻化しており、分別やリサイクルが進んでいないのが現状だという。

 アンゴラでは人口の約27%が首都ルワンダ州に集中しており、1日に発生するごみの量は約9100トン。このうち収集やリサイクルされているのは75%で、残る25%は川や排水路などに不法投棄されていると推計される。

 蒲郡市ではごみの減量に向けて、資源を捨てずに循環させる「サーキュラーエコノミー」に取り組んでいる。参加者らは市の職員の説明を熱心に聞き、盛んに質問していた。

 見学に参加した、アンゴラの国家廃棄物機構の経営会議室長のカチアナさんは「日本は分別に市民が参加している。子どものうちから教わることも重要。自国でインフラ整備はすぐにはできないが、ノウハウを習得できて良かった」と手応えをつかんでいた。

 モザンビークの国家環境局の技師エミリアさんは「自国では焼却処理が医療廃棄物に限られているが、対象を広げる必要がある。法整備を促進すべき」と話した。

 この研修は今年から3年計画で、アフリカ両国の廃棄物の管理計画作りや市民啓発などを目指している。

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