資格取得支援など取り組み推進/昨年離職率5.8%に/豊川市民病院
2025/02/27
看護師として働き続けたくなる環境づくりが求められる(写真はイメージ)
新型コロナウイルス感染拡大で医療体制が逼迫(ひっぱく)した影響などで、全国的に看護職員の離職率が高止まりしている。豊川市民病院では、採用後の離職防止に向けた取り組みを進め、昨年度の離職率は全国平均の約半分の5・8%にとどまった。
今年度第4回定例市議会で、堀内重佳市議が市職員の働き方などについて質問。市民病院では新人教育において、先輩看護師が新人とペアを組み、業務を通して指導。必要に応じて臨床心理士によるケア面接を行うなど心のサポートにも対応し、オンデマンド学習などで資格取得支援体制の充実も図っている。
また、職員採用についても年間を通して採用試験を実施することで志願者が受験しやすい環境を提供。毎月の給与への処遇改善額の上乗せ、養成学校の修学資金貸与や免除、宿舎の提供、出産後の職場復帰のための保育施設設置や受け入れ定員の拡大などを通して受験者が増える工夫を重ねている。
公益社団法人日本看護協会が行った2023年の病院看護実体調査によると、正規雇用看護職員の離職率は11・8%、新卒採用者は10・2%となっており、前年度からほぼ横ばいとなっている。