渥美線電車機銃掃射について伝える紙芝居も
2025/04/12
菊の花を供え、手を合わせる参列者(田原市総合体育館で)
田原市戦没者追悼式(市主催)が11日、市総合体育館で開かれた。終戦から80 年の節目を迎え、出席した遺族ら204人は戦争の悲惨さと平和の尊さを語り継いでいく誓いを新たにした。
日清戦争から太平洋戦争にかけた戦没者ら2227柱がまつられ、参列者は黙とうなどで戦没者の冥福を祈った。
山下政良市長は、式辞で哀悼の意を表した上で「次の世代へ平和の大切さを語り継いでいく責務があります。戦争の悲劇を二度と繰り返さない誓いをもとに、これからも安心して暮らせるまちづくりを進めていきます」と決意を新たにした。
市遺族連合会の白谷航士会長は「戦争を知らない世代が増える今だからこそ、私たち遺族はその記憶を風化させることなく、戦争の悲惨さと平和の尊さを語り継いでいかねばなりません」と述べた。
岡本禎稔市議会議長、山本浩史県議らも追悼の言葉を述べた。
このあと、参列者が順番で祭壇に白菊の花を供え、手を合わせた。夫の親を戦場で亡くした女性(78)は「できることは、一生懸命手を合わせることです。元気なうちはお参りに来ます」と話した。
式典後、田原市内で終戦の前日(1945年8月14日)に起きた米軍機による渥美線電車機銃掃射について伝える紙芝居「前日物語」を、元教諭の山田政俊さんらが上演した。