豊橋市議会一般質問

武道館老朽化への対応／新アリーナ問題「賛否の判断材料だ」と追及

2025/06/10

老朽化している武道館（豊橋市今橋町で）

　豊橋市議会６月定例会は９日、一般質問の初日を迎え、豊橋公園での多目的屋内施設（新アリーナ）事業の推進派市議らが契約解除方針を変えない長坂尚登市長の姿勢を追及した。

　山本賢太郎市議（自民）は、老朽化への対応で事業計画では新アリーナに集約化される公園内の武道館について質問。今夏に予定される、事業継続の賛否を問う住民投票で「賛否の判断材料だ」として武道館整備の考え方を投票日前に市民に示すつもりがあるかただしたのに対し、長坂市長は「現在、契約している事業とは別に、建て替えや再整備について説明する予定はない」と突っぱねた。

　松崎正尚市議（同）は、昨年の市長選で長坂市長が事業契約の解除を公約に掲げていたことを踏まえ、事業者に支払う損失補償額を試算したのかを質問。長坂市長は「市としてはしてない」と答弁し、かみ合わなかった。また、事業を中止した場合の代替案の有無を問われると「市として代替案は契約解除後に検討する」と述べるにとどめた。

　この日の本会議では、新アリーナ事業を含め議会の議決を経て結ばれた契約の解除にも議決を求める条例の一部改正について、市が議会を相手取り条例改正の議決の取り消しを求め名古屋地裁に提訴したことを受け、議会側の弁護士の着手金として88万円を盛り込んだ補正予算案が賛成多数で可決された。