学生ロボコン 技科大準優勝

痛恨ファールで東大に逆転負け、4連覇ならず

2025/06/10

東大(赤)のシュートをブロックする技科大のロボット(青)

 自作ロボットの競技会「NHK学生ロボコン」は8日、東京都大田区の体育館で開かれ、4連覇を目指して出場した豊橋技術科学大学ロボコン同好会は、決勝で東京大学に逆転で敗れ、惜しくも連覇と史上最多10度目の優勝はならなかった。今年の競技「ロボットバスケットボール」では、精度の高いシュートと固いディフェンスで快挙まであと一歩と迫ったが、勝負どころの3点シュートが決まらなかった。

 2台のロボット同士で対戦するロボバスケが競技となった今大会には、事前審査を通過した17校が出場。技科大は予選リーグを東大、東京農工大に次ぐ全体3位で通過した。決勝トーナメント準々決勝(早稲田大)と準決勝(東京農工大)では、シュートを次々に決めて大差で勝利。予選からの全試合を無失点で決勝へ進出した。

 決勝の相手は、昨年と同じ東京大。技科大と同じく正確な3点シュートで勝ち上がり、予選リーグでは7点の入るダンクシュートを今大会唯一決めていた。試合は、技科大が3点シュートを決めて先手をとったが、東大がダンクを狙ってジャンプした際、技科大のロボットが東大のシュートを妨害するファールを犯し、規定により東大に7点が入り逆転を許した。技科大は3点シュートを2本外したことが響き、追いつくことができなかった。

 杉元優介代表(4年)は、試合後のインタビューで「毎年応援してくれる人が増えてきた。『豊橋』という名前が大きくて、この1年、全員ですべてをかけてきたが、それが実にならなかったのが悔しい」と肩を落としたが、技科大のロボットは立て続けに決めるシュートだけでなく、固い守備でも何度も会場を沸かせた。相手ロボットに素早く機体を寄せて自陣への侵入を阻み、高いブロックで何度もシュートをはじき返した。予選から決勝まで相手ゴールを一度も許さず、決勝で犯した痛恨のファールが唯一の失点となった。

 前年優勝した時の同好会代表で、豊橋から応援に駆け付けた宮下功誠さん(博士前期課程1年)は「後輩たちはよく頑張ったし、東大もしっかり仕上げてきた。決勝はどちらが勝つか分からない試合だったが、シュートがあと1本入っていれば…」と勝負どころのミスを悔やんだ。

 大会の模様は7月21日午前10時5分から、NHK総合テレビで放送される。

前方にパスを送る技科大のロボット

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