朝倉川育水フォーラム設立30周年/製作約3年 活動記録記念誌も発行
2025/09/20
大谷理事長(前列右)ら朝倉川育水フォーラムの関係者が原田教育長(同左)に記念誌を贈呈=豊橋市役所で
NPO法人「朝倉川育水フォーラム」は、今年で設立30周年を迎えた。豊橋市内を流れる朝倉川の流域で行ってきた環境保全の取り組みの成果を踏まえ、さらに活動の輪を広げていく。
豊橋商工会議所環境委員会の流れをくむ同団体は1995年に発足。以来、朝倉川で水質や生き物の調査、ごみ拾い、植樹、ビオトープづくりなどに従事してきた。活動が功を奏し、市街地を流れる川では珍しくホタルが飛ぶことでも知られる。多くの市民や企業、団体を巻き込み、今年4月時点の会員数は539人と94社、14団体。
初期からメンバーに名を連ねる高橋豊彦特別理事(62)は「継続は力なり。分かりやすい活動を愚直に積み重ねてきた」と振り返る。
30周年に合わせ、同団体は記念誌を発行した。会員らが流域で撮りためた魚やカエル、昆虫や植物などの写真の中から選んだ約620種に解説文を添えて、活動の記録を掲載している。これを持って朝倉川を訪れてほしいとの思いから、324ページあるものの、持ち運びしやすい小ぶりなサイズ。製作に約3年を費やしたという。
19日、大谷忠興理事長(49)をはじめ団体関係者らが市役所に原田憲一教育長を訪ね、記念誌150冊を寄贈した。市教育委員会では、贈られた記念誌を市立の全小中学校と、くすのき特別支援学校に2冊ずつ配布する。
同団体は、記念誌を市内の公共図書館や校区市民館、生涯学習センターにも贈る予定という。
今後に向け、大谷理事長は「ブレずに今の活動の精度を上げ、関わってくれる市民を増やしていきたい」と話した。
記念誌は1冊1980円で、豊川堂や精文館書店の一部店舗で販売もされる。