2025（令和7）年
12月2日 火曜日
日経ＨＲ調査／大学の人材育成力ランキング2025―26
2025/12/02
「大学の人材育成力ランキング２０２５―26」で総合１位となった愛知大学。歴史ある豊橋校舎（豊橋市内で）
愛知大学（名古屋市、広瀬裕樹学長）は、「企業人事に聞いた『卒業生が活躍している大学』調査」において「大学の人材育成力ランキング２０２５―26」の総合で全国１位となった。部門別の「キャリア教育」、「留学生支援」、「グローバル教育」の取り組みで高く評価された。「この結果を励みに人材育成力にさらに磨きをかけたい」としている。
■中国留学生多く
日本経済新聞社グループ会社「日経ＨＲ」が、調査結果を日経ＣＡＲＥＥＲＭＡＧＡＺＩＮＥ特別編集「価値ある大学 就職力ランキング２０２５―26」に発表した。それによると、愛大は、７項目の調査うち「キャリア教育（就職対策以外）に熱心に取り組んでいる」、「外国人留学生の受け入れ、教育・就職支援に力を入れている」、「日本人学生のグローバル教育に熱心に取り組んでいる」の３項目で２位に入った。
「就職支援体制が充実している」「就職や教育において産学連携に積極的である」、「自治体や地域の企業と連携するなど地域の活性化に貢献している」でもそれぞれ５位、７位、８位に選ばれたが、「すぐれた研究を行っている」では24位。しかし、全体で１位だった。
人事担当者がキャリア教育で評価した理由に「『やりたいことが明確な人が多い』という声が寄せられた」を挙げた。また、前身が中国・上海のビジネススクールを根拠に、留学生支援で「中国との関係が深く、現代中国学部が設置されており、中国の留学生が多数在籍する」、グローバル教育では「中国政府公認の中国語検定『ＨＳＫ』の取得者や留学経験者が多い」を評価したという。
■高い評価に感謝
愛大は太平洋戦争後、ビジネススクールの東亜同文書院の学生や教員の引き揚げ者らの「受け皿」として１９４６年に豊橋市内に設立された。２０１２年、名古屋市に本部を移した。現在、名古屋と豊橋に８学部、大学院６研究科を持つ文系私学の総合大学。
「愛知大学通信特別号」で広瀬学長は、「建学の精神として『国際的教養と視野をもった人材の育成』『地域社会への貢献』を掲げておりまして、これらに沿った活動を行っています。低年次からのキャリアサポートにも力を入れています」としたうえで、「我々が大切にしている取り組みをあまねく評価していただいた。光栄です」とコメントしている。
日経と日経ＨＲは、今年２月末から４月中旬にかけて一部有力未上場を含む上場企業５２０８社を対象に調査。人事担当者に直近２年間に採用した社員の出身大学別にこの７項目について評価してもらい、人材育成力ランキングとしてまとめた。６９５社が回答（回答率13・３％）した。なお、総合で２位が宇都宮、３位が熊本、４位が群馬、５位が和歌山の各大学だった。
「大学の人材育成力ランキング２０２５―26」で総合１位となった愛知大学。歴史ある豊橋校舎（豊橋市内で）
