田原市15億円でトップ浮上 豊富な特産品の定期便好評/豊橋市2.4倍/蒲郡は激減 むきエビで明暗
2026/08/06

東三河自治体のふるさと納税実績(総務省発表資料から抜粋)
総務省は、2025年度に全国の自治体が集めた「ふるさと納税」の寄付額を公表した。全国では前年度から587億円増えて1兆3314億円の寄付があり、東三河では約40億円が集まった。田原市には15億円近い寄付があり、蒲郡市を抜いてトップとなった。豊橋市も前年度比2・4倍の額を集める一方で、蒲郡市は大幅減。返礼品の「むきエビ」で明暗が分かれた。
東三河8市町村のふるさと納税寄付受入額は合計40億1880万円で、前年より3億9853万円増加した。
前年度2位からトップに浮上した田原市は、22年度から寄付額が増加し始め、25年度も3億円以上を積み増した。寄付額増加につながった返礼品について、同市企画課まち魅力創造係は「最近のトレンドとして日常使いの返礼品が人気。卵や焼きのりが3~5倍に増えている」と説明。また、特産品が豊富な同市の強みを生かし、野菜やメロン、ウナギなど季節ごとの返礼品をセットにした「定期便」も好評だ。担当者は「品物が足りなくなることもあり、生産者の協力があれば、寄付額はもっと増やせる」とみている。
寄付額が2番目に多かった豊橋市は、前年度の2・4倍に増加した。返礼品の人気ナンバー1はむきエビ(丸一水産)で、同市観光プロモーション課によると、むきエビで4億円の寄付が集まったという。ポータルサイト「楽天ふるさと納税」では26年度上半期ランキングの45位に入るほどの好評ぶりだ。担当者は「サイトの画像や見せ方を工夫している。『身が大きく、ぷりぷり』というレビューの効果も大きく、リピーターが増えている」と寄付額増加の要因を分析している。
一方、豊橋市のむきエビ人気のあおりを受けたとみられるのが蒲郡市だ。寄付額は前年から4割以上も減少。長年、東三河の寄付額トップを続けてきたが、25年度は3位に後退した。産業政策課によると、24年度に寄付額の6割を占めていたむきエビ(丸千水産)が、25年度には3割まで急減したことが影響した。担当者は「近隣自治体(豊橋市、西尾市など)の事業者が蒲郡よりお得感を出したむきエビを出してきた」ことによる寄付流出が要因とみている。今後は「事業者向けのセミナーなどを開催し、新しい返礼品を発掘したい」と話した。
ふるさと納税では、寄付した人の住民税が控除されることから、都市部の自治体などでは税収の流出が指摘されている。豊橋市では、25年度の寄付額が12億円を超えたが、住民税控除額は14億円以上発生した。