「ビールに新時代!」ビオックが共同開発/豊橋
2026/09/03

開発を担当した村田さん(ビオックで)
麦麹を使った、まったく新しい発泡酒が誕生―。豊橋市の種麹製造「ビオック」と、埼玉県の協同商事(コエドブルワリー)」が、麦麹を使って発酵させるまったく新しい製法の「麹ビール」を開発した。現在、クラウドファンディングの「Makuake」で限定販売している。
ビールの基本原料である「麦芽」は、国産が少なく、多くを輸入に頼っていた。コエドブルワリーは、自社で生産した国産大麦を使った純国産クラフトビールの製造を志向しており、麦芽の代わりに「国産大麦の麦麹」を使ったビール造りに取り組みたいと「ビオック」に提案。共同開発が実現した。
ビオックでは、ビールの醸造を見据え、国産大麦を使った麦麹の製造に着手。約1カ月をかけてビール用麦麹の製造に成功した。「一番難しかったのは、大麦の皮や胚芽を取り除く工程だったが、豊橋市の豊橋糧食さんがその技術を持っており、豊橋市内の企業で協力することができた。」と、開発を担当した村田梨恵さんは話す。「この偶然の出会いがあったことで開発がスムーズに進み、納得できる麦麹を短期間で造ることができた」と振り返る。
開発した麦麹と国産大麦の麦汁にホップなどを加えて醸造したビールは、ビール本来の苦味の中に日本酒のような甘みやフルーティーさがあり、「味は定番のビールと遜色ない王道のおいしさ。結果として、麦芽を使わなくてもビールが製造できることがわかった。これは大きな一歩になる」と村井三左衛門代表取締役も自信を見せる。「麦麹でビールが造れることが分かったことで、純国産のクラフトビールに挑むためのハードルが下がった。今後の広がりが楽しみだ」と期待する。
クラウドファンディングでは、販売開始1時間で目標金額を達成し、その後の売れ行きも好調だという。販売は来年1月まで。2本セット3600円で購入できる。村井代表取締役は「麹の新しい使い道として画期的だ。世界への広がりも視野に入る。今後も麹をグローバルな素材として広めていきたい」と力を込めた。