「夢じゃなかった」思い出実感

豊根村富山地区に元山村留学生ら集う/再会喜び住民とも交流

2026/10/18

住民との再会を喜ぶ留学体験者。後ろは旧富山小・中学校(豊根村富山地区で)

 2015年まで県内外から山村留学の子どもたちを受け入れていた豊根村富山地区(旧富山村)で17日、留学経験者らが集まる会が初めて開かれた。少年少女時代をともに過ごした仲間や当時の指導員、地区住民らと再会を喜び合い、第二のふるさととのつながりを確かめる機会となった。

 日中に開かれた一次会には、留学経験者約20人に、その家族や住民らも加わって計40人以上が出席。自己紹介を兼ねた近況報告や富山地区をテーマにしたクイズ大会で盛り上がった。

 泊まりがけで参加した留学体験者らは翌18日、「恩返し」として、かつての寮や神社の清掃を行う予定だ。

 会を企画したのは、中学3年まで2年間を富山村で過ごした大阪府枚方市の川口雅裕さん(39)。「ここで集まれてうれしいし、山村留学の子が成長したところを村の人に見てもらえた」と顔をほころばせた。

 村にいた当時は自然豊かな環境で伸び伸びと遊んだが、寮ではテレビやゲームだけでなく、電話さえ使えない生活だった。自分たちで野菜を育てたり、ストーブ用のまきを割ったりもした。

 中1のとき1年過ごした常滑市の女性(36)は「鳥が好きで、地元のおじさんに野鳥のことをいっぱい教えてもらった」と懐かしんだ。この日は富山出身の同級生も顔を出し、思い出話に花が咲いた。

 「山村留学が夢だったんじゃないかと思うことがある」と振り返るのは、今は東京で暮らす佐野桃和子さん(26)。「久々にみんなと会い、ここで一生懸命暮らしていたんだと実感できた」と感慨深げだった。

 地区では自治体合併した05年に200人余りいた人口が、35人(9月末)まで減少している。住民として会に参加した川井由貴代さん(64)は「山村留学があったおかげで、うちの娘に同級生ができた。みんな大人になっていて、びっくりした」と再訪を歓迎した。

 「日本一のミニ村」と呼ばれた富山村の山村留学は、1985年に始まり、中断を経て00年に再開。県内外から来た小中学生が寮で共同生活を送りながら、富山小・中学校へ通った。

 期間は1~3年程度。15年3月の閉校まで続き、受け入れ人数は再開後の15年間で67人に上った。

テーブルを囲んで話が弾んだ(同)

■山村留学■

 農山漁村に地域外の子どもを受け入れ、地元の小中学校に通わせる取り組み。全国山村留学協会によると、1976年に長野県八坂村(現在は大町市)で始まり、国内約60カ所で続いている。

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住民との再会を喜ぶ留学体験者。後ろは旧富山小・中学校(豊根村富山地区で)

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