教えて!乳がんのこと 

乳がん治療との長い付き合い

麻木久仁子さん体験談

2013/10/08

麻木久仁子さん

 リニアックという最新式の治療器を使っての放射線治療は、上半身裸になって、大きな機械に鉄棒にぶら下がるようにして照射するのですが、照射自体はほんのわずかなもので、大半の時間を要したのは、照射するために準備する測定でした。私の身体のかたちを全部測って、患部の位置もきっちり決めて、狙いを定める。放射線をあてる位置に、あてる量、深さまで、病状や体型などを考慮しながら行うそうで、放射線治療を行っていた2カ月間は、黒と青の線がからだじゅうに引かれていました。

 毎朝顔を合わせた診療放射線技師の方の話によると、放射線治療も進歩しており、昔はいろいろ大変だった副作用なども随分少なくなってきたそうで、私も大きな副作用もなく無事終了。多少患部が赤黒く焼けたり、ジクジクしましたが、施術後半年ごろ、まれに見られるという放射線肺炎などの兆候もなかったので良かったです。ただ、照射した箇所は汗腺もなくなってしまってるので、こまめに水分補給をするよう心がけています。

 今年3月からはホルモン療法に入っています。私のがんは女性ホルモンが活性化させるそうで、女性ホルモンを抑える薬を毎朝1錠服用、5年間続けるそうですが、せっかく早期に見つけてもらえたのだから、定期的にチェックを受けて、きちんと治していけたらと思っています。

 主治医と話をしていて印象的だったのが「あなたとは長いお付き合いになりますからね」と言われたこと。がんはおしなべてそうだと思いますが、手術をして「ハイ終わり」というものじゃない。手術や治療をある一定期間やって、そこからまた再発を考えて定期検診する、それらも含めて長い時間治療し、コントロールし、がんと付き合っていく…今はそんな風にがんをとらえています。
 =9日に続く=。

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