【乳がん検診・治療が受けられる医療機関】社会医療法人明陽会 成田記念病院
2014/10/11
神谷厚医師を中心にチームカンファレンスにも力を注ぐ
新築移転し新病院2年目に入った成田記念病院は、院内全体の本格的な稼働とともに、最新の医療機器を駆使したがん治療が画期的に進んだ。
画像診断装置PET―CTは、乳がん診療においても、再発や遠隔転移を精査するのにきわめて有効であり、三河初の導入である放射線治療器トモセラピーは、がん病巣だけをピンポイントで狙うことができ、患者にとって負担の少ない放射線治療が可能である。
こうした最新診療の提供とともに同院は、災害発生時の拠点病院として十分な責務を果たすための体制も整えている。
同院の化学療法センターは、新病院となる時に、外科外来から独立させ、南から自然光が差し込み、窓の外には公園の緑が広がる2階フロアに設けられた。「長時間過ごす場所として少しでも快適に」と、同院で長年乳がん治療に取り組んでいる神谷厚副院長が切望して実現させた。専用のベッド数は11床。専属の看護師3人が常駐し、患者さんの背負っているあらゆる「悩み」に応えている。
「新病院2年目に入り、診療とともに手術も増え、今年は年間70例を超えそうである」と、これまで1000例以上の手術を執刀してきた神谷厚副院長。「化学療法においても患者さんの立場に立った対応を大切に考えている。週1回、医師、看護師、専門薬剤師、ソーシャルワーカーが集まり、各患者さんについてのカンファレンスを行っている。こうしたチームカンファレンスによって、医学的、社会的、精神的サポートをめざす」と話す。神谷医師が診療にあたる乳腺専門外来は、毎週金曜日の午後2時から3時で、予約制で行っている。乳腺診療に特化しているため、来院したその日にマンモグラフィや乳腺エコー(超音波)を行い、その日に答えが出るよう努力している。
昨年の4月からスタートした放射線科医の石井美砂子医師の乳腺外来は、月曜と木曜の午後で予約制。「女性だから話せることもある。変だなと思ったら気軽に受診を」と話す。
マンモグラフィ撮影は、8人の女性診療放射線技師が行い、そのうち3人がマンモグラフィ検診精度管理中央委員会の技術A判定を、2人が技術B判定を持つ。毎週1回の読影勉強会を通して、スキルと意識をアップさせている。
乳腺エコーについても女性の臨床検査技師が担当し、10人の女性技師たちが携わっている。
同院は、これまでのがん治療に加え、陽子線の導入を決め、豊橋駅前の旧病院跡地に、陽子線治療センター開設の準備を始めた。陽子線は、患者に負担なく通院治療できる先進医療として注目されており、がん治療の可能性をさらに広げる。
豊橋に陽子線治療センターができることで、地域医療の質も高まり、健康で元気に暮らすための環境がまたひとつ整う。開院は、平成29年4月を予定。
乳がん健診は、触診・マンモグラフィ・超音波の3つが柱である。
マンモはすばらしい機器ですが、毎年マンモだけという健診はお勧めできません。マンモで発見できなかった乳がんが超音波で見つかったケースも時々あるからです。
両方を毎年行えばベストですが、もしそれが無理なら、マンモグラフィと超音波を1年ごと交互に行うよう、患者さんには勧めています。
豊橋市羽根井本町134
電話=0532(31)2167
http://www.meiyokai.or.jp/narita/
*乳腺専門外来は月曜、木曜、金曜の午後(予約制)
その他外科外来でも随時