好評のクッキー店頭販売へ

田原の喫茶店「こーひー家 茶苑」仏伝統菓子ヒントに開発/製造用厨房建設 ネット販売などにも意欲/広がる人気に地域活性化へ期待の声も

2021/04/22

 渥美半島の農産品を取り入れ、食を提供する田原市田原町の喫茶店「こーひー家 茶苑」(山田直弘店長)は、フランスの伝統菓子をヒントに開発した人気のクッキーを近く店頭販売する。新型コロナウイルスの影響を受け、その必要性を痛感した。新たに厨房(ちゅうぼう)の建設を始めており、「今後、店舗への卸しやインターネット販売も手掛けたい」と意欲を燃やす。

 ■落ち込み
 クッキーは「ガレットブルトンヌ半島物語」と呼ばれる。山田店長は、渥美半島の養鶏場で採れた卵とフランスのブルターニュ半島で生産された「ゲランドの塩」を使い、2つの半島の融合でできた丸い焼き菓子とのイメージで仕上げた。昨年3月、コーヒーとのセット670円で売り出し、店のメニューに加えた。

 しかし、コロナの感染拡大に伴う国の一次の緊急事態宣言で4月末から営業の中止を余儀なくされた。ゴールデンウイーク後、テイクアウトを加えて営業を再開したが4、5月が前年同期と比べ、ともに半減した。

 このため、メロンの需要を喚起するスタンプラリーや丼料理の食べ歩き、たまごサンドのキャンペーンに参加し、地元の農産物や水産物で新メニューを開発し、販売した。市からの休業補償や地元商工会の商品券による支援を含めても落ち込みを補てんできず、前年の約1割減となった。

 ■人気が高まる
 その一方で、クッキーは、さくっとして口のなかでバター風味が広がり、「有名店にあるような高級感が漂う」とコロナ禍でも客の評判は上々。このところテイクアウトで一度に30個も買った人がおり、製造は当初と比べ4、5倍に増え、看板メニューの一つになっている。

 山田店長はコロナに負けない喫茶店にするため、飲食に店頭販売を加える方針を打ち出し、店の西側に菓子製造用の厨房の建設を決めた。

 厨房は、平屋建てで約5平方メートル。コロナの経済政策による国の補助金を受け、今月15日から建設を始め、月内に整備する予定。菓子製造業の許可を受けて早ければ5月中旬ごろから製造、販売に乗り出す。

 ■経済の活性化
 喫茶店は、「夜景100選」の一つ、市の観光の名所・蔵王山(標高250メートル)のふもとにある。山田店長は「蔵王山を元気にして顧客の開拓につながれば」と思い、当時の市地域雇用創造協議会の食品加工のセミナーを受講し、学んだ知識を生かしてクッキーをつくった。

 協議会の流れをくむ市中小企業活性化協議会の小川金一センター長は「受講者が新たにチャレンジすることは地域経済の活性化につながる」と期待する。

2021/04/22 のニュース

近く店頭販売するクッキー(提供)

喫茶店隣に建設される菓子製造用の厨房。月内をメドに整備される予定(同)

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