一年を通した稲作の所作表現

菟足神社で豊作祈願「田祭り」/豊川

2024/02/17

田地餅を囲み、歌を口ずさんで稲作を表現する作男たち(菟足神社で)

 豊川市小坂井町の菟足(うたり)神社で16日夜、豊作を祈願して稲作の過程を模擬的に演じる「田祭り」(県指定無形民俗文化財)が行われた。

 儀式の後、拝殿前に水田に見立てた太鼓を置き、丸くて平らな「田地餅」を乗せた。それを囲む作男たちが、神前から歩いてきた作大将から神の言葉を伝えられると、歌を口ずさみながら鍬や鎌代わりの柳の枝を太鼓に突く田打ちを皮切りに、籾まき、苗代の草取り、馬の代かき、稲刈りなど、一年を通した稲作の所作を表現した。

 地域の子どもたちも空腹のスズメ役として参加する神事で、稲作の所作が変わるたびに、子どもたちが作男のすきを見て餅を奪い逃げ回った。作男が餅を奪い返すと、神事を再開。所作の一つ、昼食持ちでは、ひょうたんと弁当箱を付けた柳の棒を背負った女が登場し、ご利益を求めてひょうたんを触る人が相次いだ。

 江戸時代中期には行われていたとされる祭事で、最後は無病息災のご利益がある「牛の舌餅」や菓子などが参拝者らに振る舞われた。

作男から餅を奪おうとする子どもたち(同)

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田地餅を囲み、歌を口ずさんで稲作を表現する作男たち(菟足神社で)

作男から餅を奪おうとする子どもたち(同)

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