田原/甘い香りも春風に乗って
2024/04/22
間もなく満開を迎えるフジの花(潮音寺で)
田原市福江町の潮音寺で、檀家(だんか)や地域の人らに親しまれている樹齢100年を超えるフジの花が咲き、連日、見に訪れる人たちでにぎわっている。
境内にあるフジは、幹周り95センチの長藤。藤棚の下に鮮やかな紫色の長い房状の花が垂れている。今年は例年より1週間ほど開花が遅く、五、六分咲き。間もなく満開を迎え、長さ1・4メートルにまで伸びる房もあるという。
甘い香りが漂う棚の下では、春風に揺れる姿を訪れた人たちが見上げたり、写真を撮ったり。「見に来てよかった」と喜んでいた。
約20㍍四方の藤棚は、宮本利寛住職(77)が50年近く手入れを続けている。春先には、房状の花が絡まないように咲くよう枯れた枝を切ったり、棚から下に真っすぐ花が垂れるようにしたりするなど、長年の経験に基づいた独自のせん定作業をしている。
宮本住職は「今年はゴールデンウイーク前半まで楽しめるかもしれません。ぜひ見にお越しください」と話している。
夜間は6時~9時までライトアップを実施。土産用に「藤だんご」も作り、土・日曜に先着40パックずつ販売する。