古豪・豊橋商業連覇なるか/プロ注目 北添の活躍にも期待
2024/05/11
4番として飛距離十分なパワーを誇る北添(豊橋商業高校グラウンドで)
三河地方から16校が出場する、高校野球の第150回全三河大会が11日、開幕する。連覇が期待されるのが、プロ注目で主将の北添兼矢投手(3年)を擁する古豪・豊橋商業だ。
前大会となる昨秋の全三河では、初戦で西三河の公立の雄、西尾東に3―2で勝利すると勢いに乗り、決勝では強豪私学の桜丘を10―7で撃破。1962年以来、61年ぶりの優勝という快挙に、多くの学校関係者やOBらを歓喜させた。投打で活躍した北添は殊勲賞に輝いた。
新3年生にとっては期待を背に迎えた最後の年だが、打撃の調子を落としている。春季県大会の地区2次予選では決勝で豊橋中央に0―1で完封負け。県大会でも初戦で向陽に0―2で敗れた。北添は「チャンスでまったく打てなくて…。チームとしては内角に弱く、三振も多い。ここぞの場面でとらえられるように練習で取り組んでいます」と明かす。
投手で4番を務める北添は三塁手として先発し、リードした展開で登板するのが、田村知憲監督も描く理想的な展開。北添は「最近のピッチングは悪くないので、自信のあるストレートに変化球も使いながら意識してやっていきたい」と話す。最速139キロの直球は夏までに140キロ台に乗せたい。
春の県大会後、3年生でミーティングを開いた。「(昨秋の)全三河で優勝して、自分たちが上というか、相手を下に見るような感じになっていたけど、もう一度チャレンジャー精神を持ってやっていこうと、意識を変えました」。
複数のプロ野球団のスカウトが視察に来る逸材だが、北添は卒業後は社会人チームに進み、プロで活躍できる力を身につけるつもりだ。
夏の県大会に向けて弾みを付けたい全三河。きょう11日に蒲郡球場で豊田大谷との初戦に臨む。