地場産業に関心持って学ぶ/蒲郡・北部小5年
2024/05/11
ワタの種に水をやる児童たち(蒲郡市立蒲郡北部小学校で)
蒲郡市立蒲郡北部小学校の5年生48人は10日、市内で盛んな繊維産業の原料となる綿花の種まきを同校で体験した。
児童1人につき植木鉢1個を担当することになり、それぞれ5粒の種をまいた。土をかぶせると、鉢の底から流れ出るくらいにたっぷりと水をやった。さらに用意された綿花を使って、綿毛と種子を分ける綿繰りや、糸を紡ぐ体験もした。
鈴木森羅くん(10)は「堅い実の中から柔らかい綿毛が出てきて驚いた。収穫が楽しみ」と話した。
指導に当たった竹島クラフトセンター代表の鈴木敏泰さん(80)は「一生懸命かわいがって、いいワタを育ててほしい」と呼びかけた。
収穫は9月ごろに行う。綿毛を取り出して糸を紡ぎ、機織り機でコースターを織り上げる予定だ。
地場産業に関心を持ってもらおうと、市が2011年から小学生向けに「木綿体験教室」を開いている。本年度は、ほかに蒲郡西部小が参加する。
市によると、繊維業は市の基幹産業で、製造業事業所の約4割を占める。伝統的な綿織物「三河木綿」は、平安時代初期に日本で初めて三河地方に種がもたらされたのが始まりとされている。