新スパコンシステム導入

「線状降水帯」予測精度向上図る/気象庁が来月5日運用開始

2024/02/26

従来のメソモデルと観測雨量に近い局地モデルの予測比較図(気象庁発表資料より)

 発達した積乱雲が次々と連なって大雨をもたらす線状降水帯の予測精度向上を図るため、気象庁はこのほど、新しいスーパーコンピューターシステム(スパコン)を3月5日から運用開始すると発表した。今年中に開始予定としている県単位での半日前からの線状降水帯予測などに生かす。

 新スパコンは、これまでより約2倍の計算能力を持ち、昨年3月に導入した「線状降水帯予測スーパーコンピュータ」の運用と合わせて、これまでの約4倍の計算能力になるという。

 同庁によると、従来は線状降水帯による大雨予測に、メソモデルと呼ばれる水平解像度・格子間隔5キロの予報で呼びかけをしてきたが、実際の降雨量と大きく差が出ることがあった。

 新スパコン運用により、局地モデルと呼ばれる格子間隔2キロの高解像になり、予報時間も従来と比べ8時間長い18時間が可能になるという。

 ほか、新システムの一部にインターネットのクラウド技術を導入し、同庁が持つデータを民間事業者や研究機関等も使えるようにする。「民間事業者の花粉飛散予測の精度向上に必要な詳細データの提供や、従来提供できなかった大容量のデータを新たに提供できるようになる」と利点を説明する。

新スーパーコンピューターシステムの説明図(気象庁発表資料より)

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従来のメソモデルと観測雨量に近い局地モデルの予測比較図(気象庁発表資料より)

新スーパーコンピューターシステムの説明図(気象庁発表資料より)

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