鳳来東小6年児童ら卒業証書紙すき
2024/03/01
校章の透かしの入った和紙作り(新城市立鳳来東小学校で)
新城市立鳳来東小学校(全校14人)の5、6年生8人が29日、学区に自生するガンピを使った卒業証書の紙すきを行った。
豊かな自然を生かした教育を進める同校は1992年から、和紙しおり作りを授業に取り入れた。96年からは、1~4年生が和紙ハガキ作り、5、6年生が卒業証書作りを行っている。
今年は、1月に校区内で原料のガンピの木を調達し、皮をはぎ、木づちでたたいて繊維を切り、煮るなどして準備してきた。
この日8人は「すきげた」で水に混じった原料をすくい、和紙をすき上げた。3枚の和紙を重ねて1枚の卒業証書ができ、真ん中の1枚には校章の透かしが入れられた。児童らは、1枚1枚丁寧にスポンジで水を吸い取った。このまま数日乾燥させると、証書が出来上がる。
石倉伊吹さんは「繊維が多かったが、手作り感があって、うまくできた。5年生にもやり方を伝えることができた」と満足そうだった。
宮下正陽教諭は「自然を生かしたよい取り組みで、手作りする中で卒業をしっかり意識することができた」と話す。
児童が作った卒業証書用和紙に牧野吉伸校長が手書きし、印鑑を押し、卒業証書が完成する。3月19日の卒業式に、額に入った卒業証書が牧野校長から6人の卒業生に手渡される。