仮想空間で歩行体験

360度動画とアバター合成/豊橋技科大などが開発進める

2024/03/02

360度動画とアバターを合成した歩行体験のイメージ

 豊橋技術科学大学情報・知能工学系の北崎充晃教授らと東京大学の研究チームは、360度の実写動画にアバター(体験者の分身)を合成した、座っていても仮想的に歩行体験ができるシステムの開発を進めている。

 システムは、動画内の仮想空間を見るためのヘッドマウントディスプレイと、足裏に置いた振動装置(バイブレーター)などで構成。360度の実写動画に体験者の身体情報を追加したアバターを組み入れ、動画内を歩くアバターと光の当たったアバターの影が映し出される。アバターの足が地面に着くタイミングでバイブレーターも振動し、体験者は座って足を動かさなくても、動画内の仮想空間を歩く感覚が得られる。長い影を用いることで、足の運動間や臨場感が高まるという。

 アバターの動きは体験者の頭の動きと連動し、体験者が右を向けば右側の景色が見ることができ、アバターと体験者の視点は360度動画の中心で一致している。

 研究チームは「手足を動かさなくても歩行体験ができるシステムは身体的制約に左右されず、歩くことから始まる多くの体験を楽しむことができる」とコメントし、「装置がさらにコンパクトになれば、家庭での歩行体験や旅行体験も可能になる」と今後の開発を展望した。

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