藤ノ花女子高で 255人巣立つ/教員や仲間への感謝胸に
2024/03/02
涙ながらに答辞を述べる岡本さん(藤ノ花女子高校で)
県内の多くの高校で1日、卒業式があり、生徒らが3年間の思い出を胸に学び舎(や)を巣立った。
豊橋市老松町の藤ノ花女子高校(山崎宏人校長)は、同校藤翔館で第132回(高校第76回)卒業式を開いた。普通科84人、生活情報科116人、食物科55人の計255人が門出を迎えた。
式では、山崎校長が、各科の代表生徒に卒業証書を手渡した。山崎校長は、孔子の言葉「過(あやま)ちて改めざる、これを過ちという」を紹介し、「間違いや失敗をしたときは、すぐに認めて謝るとともに、二度としないように努力することが、人の生き方として大切」と訴え、「いつまでも健康でそれぞれの道をしっかり歩んで」とはなむけの言葉を贈った。
卒業生総代の岡本涼華さん(食物科)は、高校生活の思い出を涙ながらに振り返り、教員や仲間、家族に感謝を述べ、「必ず夢をかなえて笑顔で帰るために」と大好きだというGReeeeNの「遥か」の歌詞を引用しながら、「それぞれの道を進んでいく」と答辞を述べた。
このほか、優秀な成績を収めた生徒に県知事賞などの表彰もあった。
県立新城有教館高校でも1日、卒業式があり、3回生190人が卒業証書を手にした。2019年開校以来、新型コロナウイルス禍のため在校生は出席できず、今回初めて在校生が出席して行われた。
証書は、全員の呼名後、牧野美和校長から代表の生徒に手渡された。
牧野校長は「コロナ禍の厳しい制約の中で、皆さんは困難にも負けず一生懸命取り組み、たくましく成長した。これからの人生、広い視野を持ち、和を重んじ、心豊かな人をめざすとともに、常に学ぶ姿勢を持って、教養を身につけ、力強く生きてほしい。いつまでも母校愛を持ち続けてほしい」とエールを送った。
2年の真柴仁さんが送辞で「先輩方のあふれるエネルギーと行動力はあこがれ。何げない日々の中で安心感も与えてくれた。その姿を見ながら自分たちも成長できた」と思いを述べた。
最後に、川合春花さんが答辞で「コロナで制限が多く不完全燃焼の日々だったが、昨年5月に自由が戻り、全校行事で盛り上がる姿を見て苦しみから開放されたのだと感激した。充実した日々を送ることができたのは支えてくれた多くの方や仲間のおかげ」とすべての人に感謝し、「焦らず決めた道を歩んでいきたい」と決意を述べた。
卒業生らは、在校生や保護者、教職員の拍手に包まれながら退場した。