岐阜大・林名誉教授が委託業者へ指導/豊川市
2024/03/07
ワイヤーで固定された松の木を確認する林さん㊥と市職員(御油の松並木で)
豊川市は、御油町にある国の天然記念物「御油の松並木」で18年ぶりに環境整備事業をしている。6日は、長年松並木の管理を指導する岐阜大学の林進名誉教授が訪れ、委託業者への指導が行われた。
10日まで続く約2週間の整備事業は、約600メートルの松並木に沿って走る車道を午前9時から午後5時まで通行止めにして行われている。委託先の岡本環境造園(同市大崎町)は高所作業車も使い、枯れ枝を伐採。日光を遮って松の生育に支障をきたしているムクノキやクスノキなどの雑木9本も根元から伐採した。倒木防止や樹形維持のために枝を固定するワイヤーも設置している。
この日は、岐阜大学の応用生物科学部で教壇に立ち、樹木医学に精通した林さんが、市生涯学習課の職員と松の状態や枯れ木の伐採具合を確認し、作業員らにアドバイスした。
昨年、天然記念物指定80年目を迎えた松並木での環境整備は2006年以来。町民からなる「御油松並木愛護会」が日常的に管理しており、05年から年2回視察に訪れる林さんは「病気もなくて良好。地元の方の協力で歴史が続いている」と感謝した。