「企業の私有地」誤認懸念

スポーツ施設のネーミングライツ/豊川市

2024/04/08

1日から「かわしんビクトリースタジアム」の愛称が付いた野球場

 豊川市内のスポーツ施設に民間事業者の企業名や商品名などを付けられるネーミングライツ。地元企業のPRや継続的な運営基盤の確立といったメリットがある一方で、スポーツ関係者からは利用者数の減少を心配する声が上がっている。

 市中心部の豊川公園内にある野球場は豊川信用金庫とのネーミングライツパートナー契約により、今月1日から「かわしんビクトリースタジアム」の愛称が付けられた。同園内で昨年4月にリニューアルオープンした庭球場「オーエスジードリームコート豊川」のオーエスジーに続くネーミングライツ取得となった。

 それぞれ、ともに当該競技のクラブを持っていることもあり、競技や大会ではこの上ない企業の宣伝効果が期待できる。ただ、施設の正面付近や横断幕など目立つ場所には愛称と、企業のロゴマークも掲示されていることから、「企業の私有物」と勘違いされることを懸念する声がある。

 地元で小学生向けのスポーツクラブを主宰する男性は「ネーミングライツ取得の経緯を知らない人や、市外の人は企業専用の施設だと思い込み、一般の方が使用する機会が減ってしまうのでは」と指摘。「あくまで市民のための公共施設なので、企業名といった愛称はサブタイトルに入れるなどの工夫や見せ方が必要では」と主張する。

「オーエスジードリームコート豊川」と呼ばれる庭球場

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