警察署が市民に防犯対策呼びかけ/犯人が下見? SNS発信も用心を
2024/04/08
住民と防犯診断を行う豊橋署員ら(豊橋市内で、昨年12月の様子)
豊橋市と田原市で、3月下旬から4月上旬にかけて住宅内から現金などが盗まれる侵入盗被害が連続して発生した。豊橋市では玄関の扉が破壊され、田原市は無施錠の住宅が被害に遭った。豊橋、田原の両警察署は市民に防犯対策を呼びかけている。
◆SNSの発信内容にも注意
豊橋市では、3月29日に一戸建て住宅2軒で被害があった。住人が留守中の「空き巣」の手口で、現金入りのかばんや貴金属などが奪われていた。
豊橋署生活安全課の署員は「自宅に必要以上の現金は保管せず、留守中は室内灯をつけた状態にしておくことも効果的」と空き巣への対策を語る。
犯人は事前に下見し、住人が留守となる日時を見計らっている可能性があるという。署員は「SNSなどで、安易に自分や家族の行動を発信するのは危険。日付が特定されて無人の家屋が狙われる恐れがある」と警告する。「玄関の二重ロックや防犯ライトなど幾重にも対策を施していただきたい」と訴える。
◆無施錠で被害
田原市では今月2日から5日にかけて、古田町と小中山町の住宅2軒で被害が発生。現金入りのバッグや通帳、クレジットカードも盗まれていた。
犯行時間は深夜とみられ、住人が就寝中の「忍び込み」の手口だった。両住宅の直線距離は約3キロ。通行量が少なく人目に付きにくい一軒家で、玄関扉は無施錠だった。
最も懸念されるのが、侵入した犯人と住人が鉢合わせになる事態。市内では、住宅や車両への施錠意識が低い世帯が目立つという。
田原署生活安全課の署員は「まずは日中から施錠の意識を高めることが重要。犯人と遭遇したら命の危険性もある」と意識を高める重要性を強調する。
今月15日から24日までの10日間は「春の安全なまちづくり県民運動」の期間。各警察署は、各地区で防犯診断や広報活動を実施し、市民の防犯意識を高める活動を行う。