交通安全啓発のぼり旗に採用

豊橋工科高校美術部生徒デザインの絵画/「大切な人を思い浮かべて」願い込めた言葉添え

2024/09/23

のぼり旗を描いた豊橋工科美術部の生徒たち(豊橋市内で)

 県立豊橋工科高校(豊橋市草間町)美術部の生徒がデザインした絵画が、日本自動車連盟(JAF)愛知支部が企画する「交通安全啓発のぼり旗」に採用された。

 身近な人への慈しみを込めた作品で、県内の交通活動などで利用される。

 若い世代の交通安全啓発を目的として、JAFが県内高校3校にデザインを募集。東三河では、同校美術部員8人が1作品ずつを出品し、その中から2年の赤瀬ここなさん(16)の作品が選出された。

 幼い子どもと父親が手をつなぐ姿を描き「大切な人を思い浮かべて」の言葉も添えている。大人の視線で、子どもの満面の笑みとほほ笑む父親を表現。ありふれた風景の尊さと、日常が突如として失われる交通事故の悲惨さを感じ取れるデザインを施した。

 赤瀬さんは「平和や平穏を実現するため、まずは身近な大切な人を守る、という意識が重要だとイメージした」と作品に込めた思いを語る。「日常のありがたみは、すぐに忘れがちになる。最も大切なことは何なのか、常に思い浮かべてほしい」と話している。

 JAFは、交通安全をテーマとして高校生に作品を公募。採用となった他校の2作品は、ヘルメットやシートベルトの利用を促すデザインが選ばれた。

 美術部顧問の髙木大介教諭は「親子が仲良く歩く風景だが、ドライバーへの啓発やルールを守る重要性も感じられるデザイン。見る人によってイメージが広がる」とたたえる。

 美術部員8人の原画展は、豊橋署2階交通課窓口に展示予定。30日まで。

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