有給取得率も過去最高/「2024年労働条件・労働福祉実態調査」
2025/02/08
男性育児休業取得期間の割合(%)
愛知県は、県内企業の労働時間などを把握するために実施した「2024年労働条件・労働福祉実態調査」の結果を発表した。男性の育児休業取得率が前年から大きく伸びて37%となり、過去最高となった。
男性の育児休業取得率は前年の25・7%から11・6ポイント上昇して37・3%になった。休業期間は「2週間~1か月未満」が30・2%で最も多く、次いで「1か月~3か月未満」29・4%、「3か月~6か月未満」12・6%の順で多かった。
年次有給休暇の取得率も、前年の66・7%から69・9%に上昇して、過去最高。1年間に新規付与された年次有給休暇日数は1人平均17・7日で、取得日数の平均は12・3日だった。取得率を業種別でみると、「電気・ガス・熱供給・水道業」の78・7%が最高で、「宿泊業、飲食業」の38・5%が最も低かった。企業の規模別では「300~999人」の71・7%が最高で、「10~29人」の61・3%が最低だった。
また、顧客からの暴言や理不尽な要求を受けるカスタマーハラスメントに対し、予防や解決に取り組んでいる企業が46・4%あり、その内容(複数回答)は「社内相談窓口の設置」39・5%、「対応マニュアルの作成・研修に実施」26・3%が多かった。カスハラ対策において課題と感じることを聞くと、「迷惑行為と正当なクレーム要求との区別が難しい」「取り組みを行うノウハウがない」「従業員等の精神的ケアが難しい」などの答えが多かった。
調査は昨年7月、県内企業1500社を対象に行い、回答率は54%だった。