南海トラフ地震想定し給水や物資輸送など連携確認
2025/02/11
掃海母艦の甲板でヘリコプターに物資を移す隊員ら(蒲郡市・蒲郡埠頭11号岸壁で)
南海トラフ地震に備えて、蒲郡市は10日、市内浜町の蒲郡埠頭(ふとう)11号岸壁で自衛隊と合同で防災訓練を行った。ヘリコプターや艦艇が出動し、海上から支援物資を届ける手順などを確認した。関係機関から約70人が参加した。
訓練は、志摩半島沖を震源とする最大震度7の揺れにより、蒲郡市内の建物が倒壊、道路が寸断され、津波の影響で西浦半島地域が孤立したという想定で行われた。物資を積んだ海自の掃海母艦「うらが」は三河港に停泊し、甲板に飛来した陸自のヘリに物資が積み込まれた。また、重傷者に見立てた人形もヘリで搬送された。
岸壁ではヘリの物資が車両に引き渡された。さらに、陸自や市の給水車がパトカーに先導されて到着。艦艇から伸びたホースを使って水を補給した。
鈴木寿明市長はヘリに乗り込み、市内全域を上空から見て回った。「巨大地震の発生が危惧される中、重要な訓練だった。海上輸送の拠点として訓練を積み重ね、防災力を向上させたい」と話した。