約1万点に及ぶ 展示品を鑑賞/「マルシェ」開催し交流を楽しむ
2025/04/01
(右から)やまださん、横田さん、加藤さん=新城市作手白鳥の「ヨコタ博物館」で
新城市作手白鳥にある東南アジアの民族文化を伝える私設博物館「ヨコタ博物館」で3月29日、「マルシェ」が開かれ、多くの来場者でにぎわった。
来場者らは約1万点に及ぶ展示品を鑑賞するとともに、館内外に並ぶ飲食・物販店10店で買い物や交流を楽しんだ。
スタッフの加藤公子さんは「予想をはるかに超える皆さんに来ていただけた。これを機会により多くの方に魅力が伝わればうれしい」と笑顔で話した。
今回のマルシェを盛り上げようと尽力したのが、2年前に東京から東栄町に移住したイラストレーターのやまださん。展示物の素晴らしさや収集の歴史に感動して、リピーターとなった。土器に描かれたコウモリなどをモチーフに缶バッジや木製キーホルダー、シールなどのオリジナル商品を作るとともに、このマルシェを企画した。
やまださんは「大勢の人が来てくれてよかった。これからも博物館のPR、イベントなどに関わっていきたい」と意欲を見せた。
博物館は、豊橋市内で民芸店やスーパーを経営した横田正臣さん(故人)が運営した「ヨコタ南方民族美術館」が前身。来月開設から50周年を迎える。東南アジアを訪れた正臣さんが貴重な土器を購入して以降、私財を投じてタイやカンボジアなどを訪れて陶磁器や民族衣装、祭礼具、楽器などを収集した。
正臣さんの息子でオーナーの横田毅さんは「自分のやりたいことを全うした素晴らしい人生だった」と父親を振り返る。今年「生誕百年祭」を予定しているという。