総勢140人が大迫力の演奏
2025/05/13
原田さんの指揮で演奏する演奏者ら(新城文化会館で)
楽団を率いた指揮者の山本家寛さんの功績をたたえた新城吹奏楽団の第100回定期演奏会「~第100回を100人の演奏で~」は11日、新城文化会館大ホールで開かれ、総勢140人による演奏が訪れた人たちを魅了した。
定演では、A・リード作曲のアルメニアン舞曲。パート1で「あんずの木」、パート2で「農民の訴え」「結婚の踊り」「ロリからの歌」が披露されたほか、山本さん作曲の「瑞祥」も演奏された。多くの楽器による大迫力の演奏に観客は圧倒されていた。
インスタグラムを見て応募した稲沢市の三輪真希さん(29)はホルンを担当した。「楽しかった」と話した。山本さんの妻の正子さんも初めてフルートで参加し「重厚な音楽に浸って演奏できる喜びを感じた」と話した。
山本さんから指揮を引き継いだ原田美香恵さんは「山本先生に、良かったと言ってもらえるかどうかわからないが、新吹と関わりのある人もない人も、一緒に音楽を作ることができて良かった」と話した。今後、山本さんの作品を演奏曲に入れていくという。
山本さんは音楽監督・常任指揮者として発足から楽団をけん引し、100回を1つの大きな目標にしていた。しかし、2022年11月、84歳で亡くなった。河合秀明団長や原田さんらが山本さんへの感謝と思いを届けたいと企画した。昨年末から演奏者の参加を募ったところ、地元のほか、名古屋市を含め70人を超える応募があった。
下江洋行市長は「140人の演奏に感動した。山本先生の思いをつないで頑張っていて素晴らしかった。今後も応援していきたい」とエールを送った。