経産省 DX認定企業にジュトク

豊橋市内中小企業で初/経営の正確性向上など3本柱で活用/小さな企業でも広い世界へ―柔軟な企業活動可能に

2025/05/29

上村哲司代表取締役(ジュトク本社で)

 豊橋市向山大池町の販促グッズ企画製造「ジュトク」が、経済産業省の「DX(デジタルトランスフォーメーション)認定企業」に認定された。豊橋市の中小企業としては初めて。

 同社がDX化を発想したのは2020年頃。経営の正確性向上、生産の自由化、事業活動の自由化を3本の柱に取り組んだ。事業活動の自由化では、副業という新しい働き方に着目し、リモートワークを基本に高いキャリアを持つ人材を必要な時だけ適材適所で活用できる体制を構築した。

 「豊橋に居住することなく、地方の仕事に携われることが、働く人のメリットになり質の高い人材とマッチングできた。今回のDX認定企業への申請も専門家の手を借りている」と上村哲司代表取締役は話す。現在5人と契約しているという。

 生産の自由化では、全国の在宅ワーカーとオンラインでつながり、場所に縛られない生産を追求。ユーチューブで生産法を伝え、宅配便で製品をやり取りする生産体制を整えた。「仕事が丁寧な日本の在宅ワーカーを生かすことで、海外情勢に振り回されず安定した製造ができる」。

 また、POSSを活用した在庫管理なども進め、経営の正確性の向上も実感できているという。

 今後は、日本の中央という地の利を生かした管理物流や、企画・生産後の情報解析、マーケティングなどの分野にも注力する予定だ。大学との連携も進めるという。

 「DXを活用することで、小さな企業でも広い世界とつながって柔軟に企業活動を展開できる。当社の取り組みから、地方の中小企業でも全国レベルのDX推進が可能なことを知ってもらい、地域経済の活性化に微力ながら貢献できれば嬉しい」と上村代表取締役は話す。

 小さな会社の大きな挑戦が、地域に大きな輪を広げそうだ。

社長室は全国の拠点とつながる(同)

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