好きなことをゲームにする!?

【書評】ボードゲームづくり入門(岩波ジュニアスタートブックス)/高橋晋平 著

2025/06/03

 ボードゲームとは「人生ゲーム」「オセロ」「UNO」など、電源を使わないゲームで、自宅で持っている人もいるでしょうし、最近では図書館などにも置かれていて、人気のゲームです。

 著者のおもちゃクリエーター・高橋晋平さんは2004年におもちゃメーカーの株式会社バンダイに入社、その後、株式会社ウサギを設立して社長になり、おもちゃ・ゲーム・クイズやアプリなどの遊びコンテンツを作る仕事を続けている。

 第1回日本おもちゃ大賞を受賞した「∞(むげん)プチプチ」は、国内外累計335万個を発売する大ヒット商品になった。

 これまで150以上のおもちゃやゲーム、遊び系事業の企画開発・マーケティングに携わってきた。高橋さんは現在、いろいろな会社や地方自治体などからボードゲームを作りたいとの相談を数多く受け、ルールづくりやデザインなどの手伝いをしている。

 現在、総合的な学習の時間、総合的な探究の時間など、「探究」と呼ばれる授業が全国の教育現場で行われている。この探究の授業で最も大切な目的は、自分という人間を探究すること。全国の小学校、中学校、高校、大学の「探究」にまつわる授業で、ボードゲームのつくり方を教えている高橋さんはボードゲームのルールは「起承転結」で考える、自分のゲームを形にして、人に遊んでもらうためのつくり方を本書でていねいに指導している。

 ボードゲームづくりはとても分かりやすく、誰にでもおすすめできる「探究活動だ」という高橋さんは、おもちゃ開発者という職業を続け、ゲームを作り続けている理由を、この世の全てを「ゲーム化」したいからだという。

 ボードゲームづくりを通じて世界平和の実現を夢見る高橋さんの情熱が伝わってくる本である。
 岩波書店発行、定価1,450円+税。

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