新城市「ちさと 郷土研究会」/歴史、伝統文化など小中学生にもわかりやすくまとめる
2025/07/03
「続千郷物語」を手にする会員と生徒ら(新城市立千郷中学校で)
新城市千郷地区の「ちさと郷土研究会」(浅倉芳包会長・会員18人)が、同地区の歴史、伝統文化などを小中学生にもわかりやすくまとめた読み物「続千郷物語」(B5判カラー、176ページ)を発刊した。
会は、2022年6月に「千郷物語」を発行しており、そこで紹介しきれなかった内容や新たな取り組みなどを加えて「続」としてまとめた。
本書は2人の小学生(のち中学生)と郷土史研究家が会話する形で、大伴氏と千秋氏、富永氏一族、菅沼氏家臣を追うとともに、丹羽貴裕氏講演「野田城の戦いと千郷」や歌舞伎「野田城の戦い」をシナリオと写真で紹介している。また、明治3年の百姓一揆「蓑着(みのぎ)騒動」を劇にし、千郷小創
立百周年に児童らが演じた台本などが掲載されている。
本書は「小中学校における地域の歴史学習教材の一つとして提供したい」との思いで、小中学校や図書館、資料館などに贈呈された。
6月30日、浅倉会長ら会員らが千郷中学校を訪れ、「図書館に置いて活用してほしい」と、70冊を榊原ともみ校長と代表生徒らに渡した。代表で受け取った3年の竹下日菜さんと伊藤千紗さんは、会が製作したデジタル紙芝居「大野田の戦い」のナレーションを担当するなど会に関わってきた。本書にも協力員として名前が載っている。2人は「千郷に住んでいても、聞かなければわからないことばかり。細かな歴史を知ることができた。この本でさらに学びたい」と話した。
会は、本書とともに千郷地域の様々な歴史遺産や自然などの情報をまとめたマップも地域交付金を受けて作製した。交付金で各300部。さらに700部増刷し、本とマップをセットにして1500円で販売する予定だという。26日に千郷中運動場で開かれる「ちさと納涼夏祭り」でも販売される。