避難生活を実践的に体験

豊橋市で総合防災訓練行う/災害用トイレや簡易ベッドなど設置

2025/11/09

災害用トイレを設置する総合防災訓練の参加者(豊橋市立豊城中学校で)

 大規模災害発生時の避難所での生活を実際に近づけて体験する豊橋市の総合防災訓練が、8日から一泊二日の日程で市立豊城中学校で行われた。

 市の養成講座を受け、市内の各小学校区で防災を推進する防災リーダーの男女67人が参加。地震で断水したとの想定で、水洗トイレの代わりに使用する災害用トイレをグラウンドの隅に自分たちで設置した。

 避難所で一夜を明かすため体育館に簡易ベッドを並べ、入りきれなかった人は車中泊で避難生活のシミュレーションをした。

 市によると、1995年1月の阪神・淡路大震災や2011年3月の東日本大震災では災害発生直後の直接死が多かったのに対し、16年4月の熊本地震や24年1月の能登半島地震では避難生活が原因で死亡する災害関連死が多数を占めたという。

 今回の総合防災訓練は、人命救助といった災害の初動対応に焦点を当てていたこれまでのやり方から大きく変更し、おおむね発災から72時間後の避難生活で重要とされる「TKB(トイレ、キッチン、ベッド)」を運用する同市初の内容で実施した。

 市防災危機管理課の小川知也課長補佐は、参加者が知識だけでなく気付きを得るきっかけに訓練がなることに期待。それぞれの学びを地元に戻って広め、「地域防災力の底上げにつながれば」と狙いを語った。

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