伊良湖に揚がる地魚のすり身使用し渥美商工会観光事業委/試食会で手応え 来月下旬にもお披露目へ
2025/11/20

地魚のすり身で考案された「Sea級グルメ」の試食会(田原市の渥美商工会で)
東三河を代表する観光地の一つ、伊良湖(田原市)に揚がる地魚のすり身を使った「Sea級グルメ」の開発を、地元の飲食事業者らが進めている。伊良湖のにぎわいづくりのきっかけにしようという趣旨で、来月下旬のお披露目を予定している。
伊良湖港一帯の観光施設・資源などで構成する「みなとオアシス伊良湖」が今年、国土交通省港湾局の「みなとオアシス」に登録された。
みなとオアシス伊良湖運営協議会は、伊良湖のにぎわい創出を目指す活動の一つで海産物を使った「Sea級グルメ」を生み出すため、地元の渥美商工会観光事業委員会に開発を依頼した。
同委員会は貝や魚といった食材を検討する中、渥美魚市場(伊良湖町)の地魚のすり身に着目した。アイゴなどの水揚げされても市場に出回らない「未利用魚」を活用したすり身で、伊良湖で捕れる新鮮な魚を使った食材としてこのすり身を採用した。
冷凍保存されているすり身は年間を通じて利用でき、多彩な調理が可能。今月17日に開かれた試食会では、飲食店や宿泊施設などが考案した12品を持ち込んだ。団子状に練ったつみれの鍋やつみれ汁、はんぺん、フライなどがあり、出品者はすり身に何を合わせるのがいいか考えるなど工夫を凝らしたという。
みなとオアシス伊良湖運営協議会の長神利行会長は「こんなにおいしいとは思わなかった。皆さん、自信を持って売り出してほしい」と期待を寄せた。
12月下旬に商品化されるSea級グルメが発表されたあと、来年1月上旬に開幕する早春を彩る「菜の花まつり」に合わせて販売される予定となっている。