設楽町が体験ツアー実施
2025/11/22

バスに乗り込んだツアー参加者ら(設楽町で)
「まるで遠足みたい」―。奥三河の路線バスが無料となった21日、設楽町のお年寄りたちが豊鉄バスの田口新城線に乗り、そろって新城市中心部のショッピングセンターへ出掛けた。路線バスの利用を促そうと、町が企画して県と実施した体験ツアーで、20人が街での買い物を楽しんだ。
町生活課は「運転の負担なく、安心して行き帰りできる。バスで新城市民病院に行く練習にもなる」と参加を呼びかけた。
バスは田口停留所を午前9時過ぎに発車。同町西納庫の沢田典子さん(81)は「新城へはいつも車で行くけれど、きょうはみんなと出掛けるから遠足みたい。無料というのもいい」と声を弾ませ、乗り込んだ。
サポート役の県職員らが付き添い、目的地のピアゴ新城店まで往復約2時間半。
店には3時間近く滞在し、買い物やランチを楽しんだ。
同行したスタッフは「特に高齢者は運転免許返納などで外出の機会が減ってしまうが、体験ツアーを通じて気軽にバスに乗れることを理解してもらえたと思う」と話した。
奥三河4市町村はこの日、県民の日学校ホリデーに合わせ、路線バスの運賃を無料にする一斉キャンペーンを展開した。
田口停留所からは、学校が休みとなった子供たちもバスで出掛ける姿が見られた。