名鉄西蒲線対策協が総会

24年度の実績報告、コロナ後の回復は頭打ち

2025/11/22

総会であいさつする近藤芳英・西尾副市長=西尾市役所で

 名鉄西尾・蒲郡線(西尾―蒲郡駅)の沿線自治体などでつくる対策協議会の総会が20日、西尾市役所であり、2024年度の運行実績が報告された。区間の経常損失は前年より9800万円余り増え、9億7600万円の赤字となった。「みなし上下分離方式」を導入し、存続を図ることになったものの、新型コロナウイルス禍からの利用回復は頭打ちで、厳しい経営状況が続いている。

 名鉄によると、24年度の輸送人員は306万6000人で、前年度より0・1%増加した。収入は3億7000万円となり、前年度より2000万円余り増えた。これに対し、支出は修繕費や人件費などがかさみ、同比1億1000万円余り増の13億4700万円となった。

 コロナ禍を経て、テレワークの普及や三河地域のマイカー利用の多さなどを背景に、利用回復は鈍い。名鉄の牧野英紀・鉄道事業本部副本部長は「継続的に利用を増やすことがポイント。沿線活性化に向けてさらなるご支援を」と述べた。蒲郡市の贄年宏副市長は「子どもや高齢者の足として、観光客のためにも鉄道は不可欠。利用促進に取り組む」と話した。

 赤字運行が続くにしがま線は2027年4月から、蒲郡線の吉良吉田(西尾市)―蒲郡駅間でみなし上下分離方式へ移行し、15年間の存続を目指すことになった。名鉄に代わって路線の維持管理費を両市が負担する。

2025/11/22 のニュース

総会であいさつする近藤芳英・西尾副市長=西尾市役所で

有料会員募集

今日の誌面

有料会員募集

きらり東三河サイト

高校生のための東三河企業情報サイト

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP