南海トラフ地震発生想定/避難所設営など連携確認
2025/12/08

自衛隊や消防隊員らによる救出救助訓練(豊川駐屯地訓練場で)
豊川市は7日、陸上自衛隊豊川駐屯地訓練場をメイン会場に総合防災訓練を実施した。冬季は初めての開催に地元の38機関・団体から約500人が参加し、冬場の南海トラフ地震の発生を想定した訓練に臨んだ。
午前9時半ごろ、静岡、三重県沖を震源とするマグニチュード9・0の大地震が発生したと想定。震度6弱~7の激しい揺れに見舞われたとして、初期消火や道路復旧、避難などの訓練から始まった。
救出救助訓練では、消防は車両から、警察は倒壊家屋から被災者を救出し、自衛隊は土砂災害現場での救助活動を展開。はしご車を使った座屈したビルからの救出や倒壊家屋の消火訓練もあった。
一般市民らも来場し、大地震の揺れを体感できる起震車や災害用トイレ、段ボールベッドなどが展示された。同時進行で御津中学校やウィズ豊川でも各種訓練が行われ、初めて豊川特別支援学校でも福祉避難所設置運営訓練が行われた。
昨年まで9月に実施してきたが、高温多湿や風水害の影響を避けて初めて12月に開催した。炊き出し訓練に参加した自主防災会の女性は「水が冷たくて、寒い時期の災害を想定した有意義な時間になった」と話した。
講評した竹本幸夫市長は年明けにも内水氾濫を想定した新たなハザードマップを全戸配布するとして「防災には積極的に財源を投入していきたい」と話した。