「ミニ村」とともに70年余り/地区人口は24世帯37人に/豊根村
2026/04/02

業務終了に合わせて看板が下ろされた。左から川井区長、伊藤村長(豊根村富山支所で)
豊根村は3月31日、老朽化した富山支所を廃止し、閉所式を執り行った。かつて「日本一のミニ村」と呼ばれた旧富山村の役場だった施設で、地区の拠点として70年以上使われたが、急速な人口減少の波にのまれて役目を終えた。
伊藤浩亘村長は「人口減少、少子高齢化の厳しい現実の中、相談窓口を含めて郵便局へ包括委託する形で行政サービスを守っていく」と強調した。
住民の最大の気がかりは、災害時の孤立だ。地区から村中心部までは峠道が続き、車で40分ほどかかるが、支所には村の会計年度任用職員が常駐していた。
川井富孝区長はあいさつの中で「形ばかりだった住民の自主防災組織を、今後しっかり作り上げていく。引き続き地域の状況に理解いただき、協力をお願いしたい」と語った。
富山地区の人口が最も多かったのは、林業や炭焼きが盛んだった1920年の1496人(国勢調査)とされる。第2次大戦後も1000人ほどが暮らした。
その後、56年の佐久間ダム完成を前に水没地の住民が引っ越し、600人台に減少。村役場も55年にこの地へ移転した。
豊根村と合併した2005年の地区人口は200人余り。山村留学に取り組んでいた富山小中学校は15年に閉校となった。現在は24世帯37人となっている。
■5日に温泉祭り
富山地区で今週末の5日、「とみやま温泉祭り」がある。湯の島温泉で露天風呂を営業し、とち餅ぜんざいや味ご飯を販売する予定だ。桜が咲くバンガロー村の無料開放も行う。