300年続いた庚申講に幕

23日に仏具の性根抜きなどで活動終える/豊川

2026/05/12

掛け軸などの仏具を使って行われた最後の庚申講(豊川市内で)

 豊川市内で江戸時代中期から300年の歴史をつないできた北金屋庚申大黨組(きたかなやこうしんだいとうぐみ)による民間信仰・庚申講(こうしんこう)が10日、最後の講を迎えた。23日の護摩祈祷(きとう)で幕を閉じる。

 この日は豊川市中央通の料理店に集まった7人が、掛け軸やろうそく台に向かって経文を読み上げ、最前列に座った中尾寛さん(92)は賽銭を奉納した。終わると和食料理を囲み、地元の話題や世間話に花を咲かせた。22日に奈良県の大峰山龍泉寺に出向き、23日には仏具の性根抜きと護摩祈祷で活動を終える。

 庚申講は60日ごとに巡ってくる庚申(かのえさる)の日の夜、住民らが集まり飲食をしながら雑談する行事。庚申の日は寝ると体内にいる虫が出て寿命を縮めるという言い伝えから、日をまたぎ深夜まで行われるのが通例だった。

 しかし、高齢化や後継者不足から全国的にも減り、農家が主体だった北金屋庚申大黨組でも参加住民が数えるまでに減っていた。

 仏具を納める木箱には享保12(1727)年に始まったと記され、数え年でちょうど300年の歴史を誇る。寿命にまつわる伝承の効果で、80、90代でも元気な住民ばかり。中尾さんは「長い間お疲れさまでした。また昔みたいに元気にやっていきましょう」と仲間に呼びかけた。

読経で声をそろえる住民ら(同)

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