田口高生が発案・製作しアジア大会へ/設楽
2026/09/04

ベッドになった製品を囲む生徒と行員(設楽町で)
自転車を立てておくバイクラックが、いざというときベッドに早変わり―。設楽町清崎にある県立田口高校の林業科の生徒らが、きらりとアイデアが光る木製品を発案し、各国選手が集まるアジア競技大会で使われることになった。本番を間近に控え、急ピッチで製作が進んでいる。
バイクラックは幅2メートル30センチ、高さ1メートル15センチ。東栄町にある演習林で代々の生徒が手入れしてきたヒノキを使い、製材、仕上げまで全て同校で手がける。
工具なしで13点の部材に分解でき、2台分を組み立て直せば、災害時の避難所でもゆったり休めるベッドになる。高齢者らが寝起きしやすい高さに設計し、床板がずれないよう、ほぞとほぞ穴も付けた。
アジア大会では19~23日、隣の新城市で自転車ロードレースがあり、会場と選手のホテルで計60台が使われる。大会終了後、奥三河を中心に各種施設で活用される。
東三河の高校で唯一、林業を学べる同校は、大会組織委員会から製作を依頼され、林業科の2年生が授業で製品のコンセプトを検討。組織委側への説明会を経て、避難所用ベッドとなる案が採用された。
実際の製作は7月末から始まり、生徒や教員が夏休み返上で作業した。今月10日にお披露目の会を開き、14日の納品を予定する。
2年の林茅咲さん=新城市=は「暑くて大変だったけど、完成度の高いものができた。高校生でもここまで作れるということを見てもらいたい」と胸を張る。
同校の青山崇農場長は「生徒は国際大会に携わる緊張ややりがいを感じている。職業観を養えるし、災害に備える意識も高まる」と手応えを語った。
3日には、三菱UFJ銀行新城支店の秋吉壮一支店長ら3人が同校を訪れ、やすりがけなどを手伝った。秋吉支店長は「ベッドに展開するアイデアに感銘を受けた。大会と地域の盛り上がりにつながるといい」と話した。