アカモズ「救護孵卵」手法確立

のんほいパークなどの研究成果論文発表/希少鳥類保全への応用期待

2026/10/19

人工育雛で育ったアカモズ (豊橋市提供)

 絶滅の恐れがあるアカモズの卵を救護し、人工的に孵化(ふか)させる「救護孵卵」に関する豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)などの研究結果をまとめた論文が、動物園や水族館の研究分野を代表する国際学術誌「Zoo Biology(ズーバイオロジー)」にオンライン公開された。他の希少な鳥類への応用も期待される成果だ。

 アカモズは、アジアに広く分布する渡り鳥。このうち日本で繁殖し東南アジアで越冬する亜種は絶滅危惧種に指定されている。限られた生息地の一つの長野県で確認されたつがいは今年30組にとどまり、昨年の43組から大きく減った。

 同園や人間環境大学(岡崎市)、信州大学(長野県松本市)の卒業生らで構成する「長野アカモズ保全研究グループ」が行った共同研究では、2023~25年に長野県内で83個の卵を救護し41羽の孵化に成功した。

 9月29日に公開された論文の中で、親鳥に放棄された卵を現地で簡易孵卵器に入れて救護した上で改めて設備の整った動物園に移送し、安定した管理下で卵を温めて孵化させる二段階の救護手法について説明している。

 研究により放棄されるまで親鳥に抱卵された日数が長く、放棄されてから卵を回収するまでの期間の最低気温が高いほど孵化する確率が高いことが分かった。

 動物園に運び入れた後は37・8度で温めつつ、1日1回5分は卵を外気に当てて冷やすと孵化の成功率を押し上げることも確認されたという。

 同園の木谷良平獣医師は「これまでの取り組みを論文として公にできて良かった」と話した。今回の研究成果が「他の種の保全に応用され、鳥の保全が発展すると良い」と期待感を示した。

「救護孵卵」の流れ(人間環境大学岡久研究室提供)

2026/10/19 のニュース

人工育雛で育ったアカモズ (豊橋市提供)

「救護孵卵」の流れ(人間環境大学岡久研究室提供)

有料会員募集

今日の誌面

有料会員募集

リクルーティング

高校生のための東三河企業情報サイト

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP